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カルナック神殿TEMPLE OF KARNAK
ハトシェプストのオベリスク
場所:第4塔門と第5塔門の間
右がハトシェプスト、左がトトメス1世のオベリスク


ハトシェプストは、紀元前1473年から1458年の間在位していた女王。
義理の息子にあたるトトメス3世を押しのけて王になってしまったり、補佐役である建築家のセネンムトと愛人関係にあったり……と、いろいろ悪いウワサの耐えない女性だが、戦争よりも交易を重視する平和的な人物だったという、好意的な見方もある。
彼女がカルナック神殿に建てたオベリスクは、高さ30.43メートルと、現在のエジプトでは最大のもの。
元々2本対になって建っていたのだが、1本は折れてしまい、現在そばの池のほとりに横たえられている。

頂点のピラミッド型の部分には、元々琥珀金という金と銀の合金が張られていて、朝日を浴びてキラキラ輝くさまが見られたという。


倒れているオベリスクの浮彫も要チェック。古代エジプト人は見れなかった頭頂部もじっくり見れる・・・!?

「オベリスク」とはギリシャ人がつけた呼び名で、その意味は焼き串。肉を刺して焼く串に似ているからなんだとか・・・。古代エジプト人たちは、「テケン」と呼んでいたそうだ。
オベリスクに使われた石は花崗岩で、南のアスワンの石切場から船ではるばるルクソールまで運ばれてきた。根元から頂点まで継ぎ目のない一枚岩。さて、運んできたはいいものの、これをどう立たせたのか・・・? 現代の研究者があれこれ試してみても、「コレ!」という確実な方法はわからないそうだ。

ハトシェプストとセネンムトの愛の結晶(?)、西岸のハトシェプスト葬祭殿も大きな見どころの一つ。